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ピックアップ

「ポールピース・ピッチ」について



その昔、日本製のストラトが本家fender社を困らせたのは有名な話し。理由は、あまりにも精巧で気の利いた作り込みだったからです。

木工技術に優れた日本の会社がそれらを製作したという経緯もありますが、それ以外にも、日本人特有の気質で細部に渡り商品開発を進めた結果でもあるのです。


表題のピックアップ・ポールピースピッチについても、fender社製は全てが同じ52mmピッチ設定のため、NECKポジションではポールピースに対して 弦間がやや狭く、スラントさせたBRIDGEポジションでは逆に広くなるなど、3つのピックアップポールピース間隔が同じという設定に日本人は疑問を持ったのです。

サンプルとして仕入れたそれらを確認した技術者達は、弦の真下にポールピースがセットされていない事に勝機を見いだしたのでしょう。そして、NECK/MIDDLE/BRIDGE それぞれのポールピースを弦の真下に設置するというアイデアを実行したのです。

例、48/50/52mmと、徐々に弦間が広がるのに合わせてピッチを変えるという手の込んだ手法で、現在ではアジアン規格とも言われています。

それに比べると、全52mmのUS-fenderサイズは、いささかアバウトな設定のように思えますが、現在でもその規格を維持しているのはナゼなのでしょうか。

私のギターのピックアップも全52mmのfenderピッチ。それに対してトレモロブリッジのピッチは弦落ち防止の観点から、アメスタ/アメプロの1部でも採用されている10.5=53mmと狭いので、余計にポールピースから弦が外れて見えます。

しかし、使っていて、それが気になるという事はありません。

※ナゼかというと、私はポールピース上に出る「磁場特性」というものを信頼しているからです。

一般に6弦ギターではポールピースも同様に6本あり、それぞれが磁場を作りながら弦振動を拾います。
ただし、1個のポールピースが1本の弦振動を狙って拾うものではなく、隣り合った6個のポールピースがまとまって磁場を形成し、ある程度の広い範囲で弦振動を拾うのです。

一例として、15フレット程度の高域で1弦をチョーキングした場合を想定してみて下さい。

ポールピースと弦ピッチの揃ったアジアン規格のギターでも、設定されたポールピースから弦のラインは大きく外れますが、音切れや揺らぎは無いはずですし、逆に 1弦や6弦など、両サイドの弦を弾いた場合のアジアン規格では、両端のポールピースの外側には音を拾う「物」が無い状態ですので、厳密に考えれば守備範囲が「狭い」と言う事になります。
(実際には感じない程度でしょうが)

この事実を見ても、ポールピースと弦ピッチの関係性は「薄い」というのがお判りいただけると思います。

全52mmのUS-fenderピッチは、カラオケで使うような音声を拾うマイクが6本並んでセットされているのと同じ理屈で、広範囲をカバーしていると考えるのが、妥当というものでしょうね。(^-^)

※ギター・ピックアップは空気振動を拾いません。あしからず。


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